人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top
『鋼鉄都市』
2006年 07月 17日 |
書く書くといってやっとこさ感想です。

『鋼鉄都市』
アイザック・アシモフ著 福島正実訳 ハヤカワSF文庫
あらすじ:
人類が宇宙に出て行った未来。地球に残った人間たちは「シティ」という外界から隔絶された都市に住み、ある程度「管理」を受けるようになっていた。
また宇宙へと出て行った人間は「宇宙人」と呼ばれ、地球人とのあいだに溝が生じていた。
そんな中、親地球人だった宇宙人の博士が殺されてしまう。場所は地球人が簡単に訪れることが出来ない宇宙市内――
ニューヨーク・シティの刑事イライジャ・ベイリは宇宙市側と協力して捜査に当たることとなった。
その宇宙市側から派遣されたパートーナーはR・ダニール。
彼は嫌悪すべきロボットだった。



イライジャ&ダニールシリーズの記念すべき一作目。

うーん、やっぱりアシモフは良いですな。
犯人の意外性とかはミステリをあまり読まない性質なので、語れないですけども事件が解決されれば「ああ」と思ってしまう人物でした。
それにしても、宇宙に出た地球人はどうして「聖書」や信仰を忘れたのでしょう。
事件よりもそちらが気になりました。そして聖書に特に固執しない私にとっては、ロボット・ダニールの考え方もよくわかりました。まぁ、科学万能主義の現代に生きているせいかもわかりませんが……。

それにしても、亡くなったサートン博士。自分の事件をうやむやにされてしまっても、世界の発展のためなら気にしないという人物にも読み取れましたが――

ダニールを自分そっくりに作ったのはどういうわけなんでしょう。
わたしだったら任務のために地球人の平均顔にするけどなぁ。
ちょっとナルシストだったんでは、といらん読みまでしてしまいました。

by 7thdragon-sister | 2006-07-17 17:45 | 読書関連